1月21日(土)狭山市産業労働センターにおいて環境団体交流会が開催され35団体63名の方が参加しました。 始めに石田代表から開会のあいさつがあり 次に市環境経済部長の品川さんから来賓のご挨拶を頂きました。 【第一部】 基調講演では元狭山市博物館長の高橋光昭さんによる「リサイクル都市・江戸の知恵に学ぶ」のご講話を頂きました。 江戸時代の資源について、鉱物資源では金銀の生産高が世界一で慶長大判が作られたが後々鋳つぶされては小判に変わったり純度を下げるなどの資源の有効活用や使いまわしをしていたようだ。 植物資源では木器を始め竹、萱、わらなどが使われ日用品が作られた。 竹は弾力性が強く加工しやすいことから笊、篭、箸、囲炉裏の自在鉤など幅広く使われた。 藁からは荒縄、俵、鍋敷き、円座、草履が作られ、これらは昭和30年頃までこの地域で作られていた。 日本人にとって当たり前な光景でも異国から来た人にとってもの珍しい光景が書き残されている。 シーボルトの江戸参府紀行では「お休み処にすり減った藁草履が山となって積まれており、これらは周辺の農家が肥料に持ち帰るのだ」と書いていたり、わら灰から抽出した灰汁をうまく使っていて、生糸を浸けて艶を出したり、濁り酒を灰汁を通すことで清酒にしたりと自然素材を実にうまく生活に取り入れていたと記されていた。 またモースは肥え汲みがお金をもらいそれを胴元が集めて農家に売る仕組みは見事な循環システムになっていたことや、このことが日本に疫病が少ないことが驚きだったと日記に記している。 イギリス大使のオールコックはテムズ川やセーヌ川は下水を流すので汚れて匂いもひどいが隅田川でシラウオが捕れるほど川がきれいだったことが印象的だったようだ。 また紙屑買い、古着屋買い、傘の古骨買いなどのリサイクル業や算盤修理、眼鏡修理、石臼の目立てなど修理再生産業が発達していたと記録に残していた。 百万都市の江戸は世界で一番進んだ循環型社会が形成されていたようだ。 【コーヒータイム】 ここでコーヒータイムが入りココベリーによるコーヒーサービスがあった。 この間第18回彩の国埼玉環境大賞が発表され、 「水野の森里山の会」の小川さん、 「入間川の岸辺を美しくする会」の加藤さん 「NPO法人ジョイライフさやま」の高杉さん の受賞がたたえられた。 3団体が狭山市から出るなんてすばらしいですね。 COP21はパリ合意では平均気温の上昇を今世紀に産業革命のころから1.5℃以下に抑え、少なくとも2℃未満にすること、そのために2020年までに各国が目標値の提示と達成手段を明確にしてゆくことになるがCOP22はまだ各委員会の合意がなされた段階だったことだ。COP22の最中にアメリカ大統領がトランプ氏に決まったことでパリ合意にアメリカ離脱が懸念され失望感が走ったが、ビルゲイツやジョージソロス、孫正義など世界の富豪が再生可能エネルギーの開発資金拠出に合意し今後のエネルギー技術革新が期待される。 またIPCC報告も温暖化が温室効果ガスの影響以外にも様々な地球上の異変を精査し要因の寄与率などの高度な統計手法を使わないと広範な支持を得られなくなることを心配した。 私たちは1992年のリオ会議で合意された宣言「持続可能な開発」の意味を今一度かみしめてみる必要がある。 |
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